学際知の地平

ポストモダン・ポストナショナル・ポストグーテンベルク・ポストヒューマンな時代に不気味な民主主義を考える

2015-01-01から1年間の記事一覧

今年は80投稿越えを達成しました

当ブログは、今年2015年8月15日にスタートした。その日から大晦日まで138日間ある中で、記事数は80投稿を超えた。単純計算で1.6日に一度は投稿してきたことになる。最初の宣言記事などもあると思えば、まぁ、2日に一度の投稿という数値であろうか。もっと…

国会議員の育休はダメ

国会議員が育休を取るかどうかで議論があるので、一石を投じてみたい。 僕は国会議員が育休を取ることには反対である。その理由は2つある。 ・国会議員は被雇用者ではない(労働基準法も適用されない) ・有権者の代表人(代議士)である まず、国会議員は…

時間の見える化

さて、昨日に続いて手帳術の話をしようと思う。 バーティカル(縦書き)であれホライゾン(横書き)であれ、1日の予定を書き込んでいると、特に予定がないところは白紙になる。これは相手のある予定を書き込む、あるいは自分の目標なりルーティンなりを書き…

手帳の使い方

年の瀬も迫り、いよいよ新しい手帳に書き込み始めることも多くなった。インターネット上には多くの人が手帳術を紹介し、また、手帳術に関する書籍雑誌が溢れている状況で、いまさら僕が参加したところで、誰かの二番煎じであろうとは思う。しかし、大海の一…

今日は天長節

今日は天皇誕生日。かつては「天長節」と呼ばれていた祝日である。今上天皇陛下は今日で82歳になられた。そこで、インターネット上では、本日零時25分頃に女学生によって投稿されたツイッターが話題になっている。 これに似たつぶやきは、去年もあった(左が…

振り子のバランス

師走に入って小説を一つ二つ手に取り、感じたことがある。 小説や漫画を含めて、昔の作品には作者の思い、すなわちテーマであるとか主義主張であるとかを伝えようとする作品が多かったように思う。そういう思いがあって絵筆を取る経緯があったのではないだろ…

個の尊重の行き着く先

夫婦別姓が違憲でないという判決を最高裁が出した。僕はこの結果を目にした時、ホッとした。語弊を恐れずに言えば、まともな感覚の結果だと認識している。両性の尊重というのは、法律上は為されているわけで、結婚後に実際には夫の姓氏を名乗るのが95%とは…

特別扱いは死を招く

さて、消費税10%が施行されるのに伴い、昨日16日、「食料品」と「新聞」は8%のままに据え置くと発表された。これで、違和感を覚えた人はかなり多いと思う。 「食料品」については、ずいぶんと途中経過を聞いてきた。同じものでも外食するのか持ち帰るのか…

堪え性のない社会

僕自身を含めて、最近は堪え性のない社会になったように感じる。注文してすぐに届く宅配などは、その過剰なサービスの代表的なものと思う。インターネットを通じた会話でもすぐの返事を期待したり、「既読」になったのに返事がないと精神を病み始めたり、鉄…

18歳選挙権について

来年から選挙権が18歳に引き下げられる。具体的には来夏の参議院選挙から適用されることになる。今年の6月に法律が成立し、1年間の周知期間を経ての実施となるからである。選挙権の年齢が変更されるのは、1945年の25歳から20歳への変更以来、70年ぶりのこ…

来年の手帳

早いもので、今年も最後の月となりました。ということで、来年に使う手帳をアレコレ探していたのですが、来年は『EDiT』という手帳の≪Brilliant B6変型≫のブルーにしました。 1日1ページの手帳です。 2年前に使っていました。リピートです。実は文房具マニ…

感性は教養に裏打ちを受ける

なにを美しいと感じるかは、実は対象物に拠るものではない。美は対象物それ自体に内在しているものではなく、受け手がそれをどのように受け止めるかにかかっている。つまり、同じものを見ても、それを美しいと感じるかどうかは、観察者に拠るのである。なに…

マナーの瓦解

僕は電車通勤をしているのだが、最近、つとにいろいろな場面でマナーの悪い人に出会う。マナーは道徳心の問題でもあり、よく言われているのは「若者のマナーの悪さ」である。しかし、ふと気が付いたことがある。マナーが悪いのは50代以上のおじさんやおばさ…

価値観の対立が行き着くところ

18日に投稿した「パリ同時テロについて」の記事の中で、僕は話し合いができないほどに価値観に隔たりがあり、軍隊同士の戦いのうちは引き際や交渉が成り立つが、全面降伏か皆殺しかという選択肢しか理論的には成立しないと書いた。「軍隊同士の戦いのうち」…

制度とその運用

僕の専門は「比較制度論」なのですが、「制度論」なんてものをしていると、時々、虚しくなることがある。というのは、結局は「運用している人の問題」に行き着くからだ。どのような制度を制定するにしろ、そこには必ず運用する人の存在と離れて存在すること…

パリ同時テロについて

パリで悲惨な事件が起きた。これに関する考察をする前に、まずは犠牲者に哀悼の意を捧げ、遺族に弔意を表し、そして今なお生死の境をさまよう人たちの回復を願う。 今回のテロ事件を振り返るに、僕は最初に第二次世界大戦時のヒットラーを思い出した。ヒット…

反省するということ

一週間ぶりの更新である。やや日常の忙しさにかまけて、ブログから遠ざかってしまっていた。このことを反省する意味でも、今回は反省ということを考えてみようと思う。 われわれの精神活動では、後ろを振り返ってよくよく思い患うという表れ方をすることが非…

鳥瞰図の入手方法

頭がいいっていうのは、鳥瞰図(長期的ないし大局的なものの見方)を頭に描きだせることである。一つの事象を聞いて、他の9つのことに思考を巡らせられることである。個別具体的でバラバラな情報を有機的に総体として結びつけ、組み立てられることである。…

考えるということ

普段、なにげなく、「犬はかわいいね」などと言葉を交わすとき、「犬的ななにか」の共通点を漠然と思い描いている。この共通項を抜き出すことを「抽象化」という。「犬」といっても実に多種多様で、犬種だけでなく、年齢や性別、大きさ、毛並みなど、すべて…

論理の多様性

論理というのは筋道であり、その筋道に沿って流れていく言葉の群れに説得させられるか否かである。なにか対象を筋道を立てて考え、その立てた筋道を人に説明し、同時に相手の話を聞き、文章を読んで相手の筋道を理解していく。これがコミュニケーションであ…

ハロウィンに思うこと

ハロウィンが盛り上がりを見せている。渋谷での大混雑が話題となり、その経済的影響がバレンタインやクリスマスを超えたとか、あるいは本来はケルト民族の収穫祭だという本旨説明とか、マスコミやネットで取り上げられている。そうしたものを目にしているう…

あるべき姿

政治家、教師、警察官など、普通よりも高い倫理観を求められる職業がある。政治家は人を拘束する法を作るから、教師は人を指導するから、警察は人を取り締まるから、というのが理由であろう。他人のことをとやかく言うわけだから、「おまえが言うな」と言わ…

迷走する日本

こんなニュースが飛び込んできた。今年は就職活動時期を後ろ倒しして8月から筆記面接試験などの選考活動を行なうとしてきたが、企業の足並みは乱れ、大企業の混乱は中小企業の採用活動に大きな影響を与え、現場は混乱した。来年は再び日程変更をし、6月に…

落としどころ

人間関係にはすべて落としどころが存在する。この落としどころを見極めることはなかなか難しい。 三井不動産レジデンシャルが販売した横浜市の大型マンションを巡る事件では、旭化成はずいぶんと誠実な対応をしていると思う。もっとも、うがった見方をすれば…

性格の受容

ある集団の中における個人を見ていると、ふと気づくことがある。その人には持って生まれた役回りがあるのだなぁ、と。 いい年をした大人ばかりが集まった会社組織の中でも、この人は小中高時代のクラスでも、こんなんだったんだろうなぁと容易に想像ができて…

無縁社会は人間社会の崩壊

人間は、集団の中で生きる社会的動物である。そこには当然のごとく、役回りが存在する。群れで生活する動物においても、同じように役割を持ち、分業をして生きている。ただし、人間社会は複雑な構造を持つに至り、なかなか互いの支え合いに気付けないでいる…

砂上の楼閣

今、日本の景気は少しずつ回復基調にあるという。ここ20年間の不況からようやく抜け出す光明が見えたということらしい。しかしね、僕は悲観的にならざるを得ない。 というのも、無理を押し通して、そのシワ寄せを弱者に負わせているいびつな構造があるからだ…

差別はダメ

女性は離婚後6か月間、再婚を禁止するとの民法の規定に阻まれ、結婚ができず、生まれた子どもの戸籍は無関係の前夫の戸籍に入るという事態が起きた。この悩みを抱えた交際中の20代の男女が15日、民法の規定は憲法に違反するとして、国に損害賠償を求める裁…

自己規定のススメ

「自己規定」という言葉をご存じだろうか。簡単に言うと、「私は何者なのか?」という問いへの答えを自ら生み出すことである。アイデンティティの自覚的確立である。商品などで言えば「コンセプト」に該当するものであり、そのものの性格をズバリ決めるもの…

読書をめぐる考察

町の本屋が消えている。「本屋が町に一つもない」という市町村は全自治体の約2割にあたる330自治体に及ぶ。大型書店の進出だけでなく、ネット書店やネット・メディアの充実もあって、品揃えに負ける町の本屋は衰退の一途にある。本屋を訪れる趣味のある僕に…