学際知の地平

ポストモダン・ポストナショナル・ポストグーテンベルク・ポストヒューマンな時代に不気味な民主主義を考える

2017-01-01から1年間の記事一覧

民意という至高の声

都議会議員選挙が終わってから、マスコミ報道でチラホラとお決まりのような遣り取りを耳にする。番組を変えても局を変えても同じだから、少し異様なものも感じる。次の遣り取りを耳にしていないだろうか? マスコミ「小池チルドレンが誕生し、議会(立法府)…

豊田真由子議員の騒動

「お前、頭がオカシイよ!」 「支持者を怒らせるな!」 「このハゲー!」 「ちーがーうーだろ!」 「生きてる価値ないだろ」 この一週間、テレビから流れに流れ続けた豊田真由子衆議院議員の暴言。暴言に加えて暴行までしていたという。文部科学大臣政務官ま…

本質的モノの見方

少し前から政府が「働き方改革」を推進している。日本人は「エコノミック・アニマル」だと海外から揶揄され、働きバチに喩えられてきた過去からすると、社会風潮の移り変わりを感じずにはいられない。僕が少年だった頃の常識はどんどんと覆っていく。「亭主…

再生が求められるとき

先の5月21日の投稿(「論理と人情」)の中で、「ご退位検討をめぐる有識者会議での発言に陛下がショックを受け、不満を示された」との毎日新聞報道が宮内庁によって否定された。そのような事実は全くないということだった。 僕は前回の記事を書いた段階で、…

論理と人情

先帝陛下のご兄弟は、秩父宮様、高松宮様、三笠宮様がおられ、三笠宮様には寛仁親王殿下、桂宮様、高円宮様がおられたが、すでにお隠れになられた。今上陛下のご兄弟には常陸宮様(81)がおられる。皇位継承者は徳仁親王殿下(57)、文仁親王殿下(51・秋篠…

楽観的に目標を見て、悲観的に手段を考える

昔、自分の影響力が自分のみだった頃、あるいは友達と対等に接している頃、僕の発言は自由気儘に思った通りを言っていれば済んだ。ところが、いやしくも教壇に立つようになると、その発言は「回答」ではなく、ある種の「正解」になってしまうのである。僕の…

言葉を語る職業

「政治家」を英訳するとき、気をつけねばならないことがある。それは、politician と statesman の2つの英単語があるからだ。言葉が複数ある以上、これらには必ず相違がある。ということで、まずは辞書にあたってみよう。 [politician]A politician is a pe…

表世界と裏世界

久方ぶりの更新である。言い訳にしか過ぎないが、年度の終わりと始めは目を回すような忙しさで、ブログ執筆を怠けていた。この間、各方面から何人か書くように促されたが、今日の今日まで延ばし続けてしまった。 さて、今回のテーマであるが、森友学園問題を…

ポスト・ヒューマンについて

つい先日、インターネットを利用して、アメリカ合衆国から商品を購入してしまったが、これは決してトランプ大統領への協力ではない。Buy Americanでアメリカ合衆国の富創出の枝葉に参加してしまったが、この商品を注文したのは就任演説以前である。こう言い…

ポスト・グーテンベルクについて

新春特別企画4回シリーズの第3回目は、「ポスト・グーテンベルク」についてである。前回までと同じ要領で、「ポスト」は「~の後」という意味なので、今回は「グーテンベルク」についての話から始めたい。 グーテンベルクは、ヨハネス・ゲンズフライシュ・…

ポスト・ナショナルについて

新春特別企画4回シリーズの第2回目は、「ポスト・ナショナル」についてである。第1回目と同じ要領で、「ポスト」は「~の後」という意味なので、今回は「ナショナル」についての話から始めよう。「ナショナル」とは「国家の」とか「国民の」という意味の…

ポスト・モダンについて

新春特別企画4回シリーズとして、当ブログの時代の捉え方について、第1回目は「ポスト・モダン」について扱う。実はこの「ポスト・モダン」は言葉としてよく耳にするものの、各論者の文脈によってさまざまに定義され、これと明確な姿を描けない。実に曖昧…

あけましておめでとうございます

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 当ブログは世の中のいろいろな出来事をポスト・モダン、ポスト・ナショナル、ポスト・グーテンベルク、そしてポスト・ヒューマンな視点から時代を考えるというものをコンセプトにがんばっております。2016年はAI…