学際知の地平

ポストモダン・ポストナショナル・ポストグーテンベルク・ポストヒューマンな時代に不気味な民主主義を考える

教育論考

道徳の定規化

文部科学省は今日30日、官報で道徳の教科化に伴って改正した教科書検定基準を告示した。7月に改正案を公表し、パブリック・コメントを募集していたが、文言の変更はなく、改正案のまま決定となった。631件の意見が寄せられたが、そのすべてが道徳の教科化や…

『意識高い系(笑)』追加記事

2015年8月27日(木)配信の『意識高い系(笑)』記事に関連して、東洋経済オンライン 8月29日(土) 6時00分配信の『志願者が殺到する「人気の大学」トップ100』の記事の中に興味深い報道を見かけたので、追記しておきたい。 「最近の入試では、就職を考えな…

全国統一『大学生』テスト

文系学問の質的低下を食い止めるには、どのようにすればいいのだろうか。 そもそも論を展開すれば、たとえば、法学部は法曹関係者を、文学部は文学者を、経営学部は経営者やコンサルタントを輩出するところである。医学部が医者を、薬学部が薬剤師を輩出して…

文系だ理系だとしゃらくせぇ

6月に文科省が「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」(PDF)という文書を各国立大学法人へ通知した。18歳人口の減少を見すえ、教員養成系や人文社会科学系の学部について、「組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよ…

母国語の危機は知性の危機

明治維新の時、当時の日本人は外国から輸入される新しい思想や制度について、一生懸命に学んだ。それまでの日本に概念すら存在していなかったものを理解するためには、ものすごい苦労を必要としただろう。その苦労は、「雪」という単語を持たない赤道直下に…

教育基本法

昭和天皇の学ばれた教育勅語 作者: 杉浦重剛,所功 出版社/メーカー: 勉誠出版 発売日: 2006/03 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (17件) を見る 日本の教育基本法は、明治維新の際に出された「教育勅語」が最初である(「教…