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学際知の地平

ポストモダン・ポストナショナル・ポストグーテンベルク・ポストヒューマンな時代に不気味な民主主義を考える

プミポン国王、崩御

時事論考

チャクリー王朝第9代のタイ国王ラーマ9世プーミポンアドゥンラヤデート(タイ語: ภูมิพลอดุลยเดช、「大地の力・並ぶ事なき権威」の意)が崩御された。1946年に即位されて以来、世界最長70年の在位を重ねられてきた。深い哀悼の意を表する。

今月9日に王室報道官が「健康状態が不安定」と発表してから崩御まで、わずか5日である。その間、国民総出で健康回復を祈るニュースに接していたが、とても残念である。

軍政と民政の間で揺れ動く内政不安定な状況を打開しようと奮闘し、国王の一言で軍事政権と民政デモの衝突を収めるほどの指導力を発揮されたのは、1992年のことであった。1997年頃に我が家に滞在していたタイからの留学生は、帰国後、近衛兵となったが、彼はそのことを高く誇りに思い、自慢げに国王のことを話していた。その彼は2006年の軍事クーデタのさなか、若い命を落としてしまった。

王位継承権を持つ人はワチラーロンコーン王子(1952年 - )とシリントーン王女(1955年 - )の2人である。次代は誰になるか、今のところ、分からない。国民からの人気は圧倒的にシリントーン王女だが、彼女は独身で後継者を持たないため、可能性は低いと言われている。ワチラーロンコーン王子は子だくさんだが、離婚と婚姻を繰り返し、国民からの人気は低い。

僕個人としては、2001年に日本を非公式に訪問された際、少しの時間を過ごしたシリントーン王女が即位されたほうがタイ国民には良いだろうとは感じている。アカデミックな活動にも精力的で知性があり、優しい笑顔で国民を励ますお人柄に触れた経験から、シリントーン王女こそプミポン国王のご意志を継いでタイを安寧に導いてくれると感じたからである。

プミポン国王のご冥福を祈りつつ、タイの安寧を強く願わずにはいられない。