学際知の地平

ポストモダン・ポストナショナル・ポストグーテンベルク・ポストヒューマンな時代に不気味な民主主義を考える

時事論考

AIのつくる未来

今月初頭、人工知能(AI)分野の人材育成を進めるため、文部科学省は今秋、全ての大学でAIの基礎を学ぶことができるよう全国共通のカリキュラム(教育課程)を作成すると発表した。ビッグデータ活用を学ぶ大学の事例などを参考に文系、理系の枠を超えた…

令和元年5月14日配信の記事について

2点ほど追記しておく必要性を感じた。 1つめは日本維新の会の丸山穂高衆議院議員に関することである。この件に関して、あくまでも僕は「言論の自由」を封殺してはならないという意味で、「極端思考」を受容しようということであり、丸山議員の議員たる資質…

思考実験は非現実的でよい

日本維新の会の丸山穂高衆議院議員の発言が問題になっている。少し引用しよう。 北方四島の「ビザなし交流」の訪問団に参加した日本維新の会の丸山穂高衆議院議員は訪問団のメンバーに「戦争で島を取り返すことには賛成か反対か」などと質問したことについて…

安定的な皇位の継承について

元号も「令和」に改まり、剣璽等承継の儀や即位後朝見の儀などの即位に伴う一連の儀式も始まった。テレビで映像を見ていると、天皇陛下の脇侍として、秋篠宮文仁親王殿下、常陸宮正仁親王殿下のお二人しかおられなかった。昭和から平成への御代代わりでは6…

ぼんやりとした世界

『大人の対応力』(齋藤孝 著)が売れている。職場や友人関係などの人間関係に悩む人向けに「質の良い大人」という「社会人らしい生き方」を伝授してくれるらしい。新時代に必読の「教科書」らしい。いわく、「ユーモアを持つ」、「グレーゾーンを残す」、「…

プロや職人の衰退は社会の衰退

「本職に任せる」とか「本職にはかなわない」というような表現がありますが、これはそれを専門とする人、玄人(くろうと)の取り組みにはかなわないという意味である。本来的には「本職」とは「その人がおもに従事する職業」であるが、上述したような表現の…

新元号 解題

新元号 早速にも練習をしてみました。「令」の字はなんともバランスの取り方が難しい。「和」のほうはいくぶん慣れている字でした。二番煎じ、三番煎じになることを覚悟の上で、改元を記念して備忘録として1つ記事を投稿しておきたい。 初春の令月(れいげ…

学習指導要領に見る社会の変遷

仕事にかまけてブログ更新をサボってきました。およそ2ヶ月ぶりの更新となります。年度末の忙しさは悲惨ですね。さて、この2月と3月は大学や専門学校の教員と交流し、また教員研修の講師としても活動をしてきました。この中で感じてきたことを今回は題材…

「老害」を考える

「老害」と一発で変換されたことにも驚くが、ウェブでその意味を引くと、「自分が老いたのに気づかず(気をとめず)、まわりの若手の活躍を妨げて生ずる害悪」と出てくる。当初は耳慣れない言葉であったが、その「害悪」が表面化・顕著化するにつれ、おそらくは…

人物試験というナンセンス

昨日の投稿記事に続いて、今日は人物試験なるものについて考えてみたいと思う。 昨日の記事の中で、僕は平成時代に進んだ人物重視傾向の教育および就活(採用)についての流れを説明し、しかし、人物重視ということ自体はエリート層においては戦前からも続く…

新しい時代へ

新年、あけましておめでとう。今年もよろしくお願いします。 「平成最後の~」というフレーズ、ほんと、メディアは好きですね。この数週間で何度聞いたことか。ちなみに、通常時であれば、メディアは「初の~」が好きですね。ひどい時には「※※を除けばこれが…

「教養」とは何か

歳末になると、「教養」を特集に取り扱った雑誌などが増えてくる。「教養」を広く浅く解説したり、入門となる書籍を紹介したりといった具合である。長期休暇を前に一念発起する人が多いのだろう。しかし、なぜ「教養」を身に付けることを人々は求めるのだろ…

ムラ社会とグローバル世界

今回は政治的に微妙な話題となることを最初に申し上げておく。そして、いわゆる「差別」意識なく率直に思うところを述べていくので、そういう前提で読んでいただけたらと思う。 先日、大阪なおみ選手がテニスの4大大会「グランドスラム」で優勝した。興奮し…

批判のための批判

政治家やテレビのコメンテーターの発言を聞いていると、その発言の意味するところを理解していないのか、いわゆるブーメラン発言が目立つようになって久しい。しかし、もっと近いところでは、あまりにも発言が無責任であることも目立ってきたように感じる。 …

モラル・ハザード

最近の不祥事を見ていると、「モラルが崩壊している」の一言に行き着くのではないかと感じている。文科省贈収賄、自民党総裁選、沖縄基地問題、東京オリンピックのボランティア問題、銀行員不祥事、東京医科大、大相撲や日大やボクシングなどのスポーツ、大…

問題の本質

東京医科大学の入試において、女子受験生や3浪している受験生に対して一定の得点操作をしていたことが発覚した。試験は公平に行なわれることが大前提であり、これに対する大学側の対応に非難が集まっている。大学からの反論は、女性医師は職場離脱をしてし…

人文諸科学を学べ

最近、IoTやAIについて学ぶ機会があり、なんとなく自分の中でイメージが固まってきたので、今回の記事ではそれを記しておきたい。 今、世界は第4次産業革命の中にいるとされている。第4次産業革命という言葉自体は、ドイツが2012年から打ち出している技…

餅は餅屋へ

池上彰氏が6日、『文春オンライン』(文藝春秋社)のコーナー内で、ニュース番組に芸能人が出演していることについて苦言を呈した。30代会社員から「最近はテレビのワイドショーや報道番組にジャニーズ(事務所所属のアイドル)をはじめ、たくさんの芸能人が…

他山の石と成せ

昨日のブログをアップしている時と同じくして、日大の内田監督と井上コーチの会見が行なわれていた。それにしても、ひどいもので、昨日のブログで予想したように直接的に学ぶことはなかった。しかし、「過ちて改めざる、是を過ちという」という論語の言葉を…

罪を憎んで人を憎まず

日大アメフト部の加害者となった男性の記者会見を見て、思うところをつらつらと書いてみようと思う。ちなみに、記録が残るインターネットの特殊性に鑑み、彼の将来を応援する意味でも、ここでは彼の名前などの個人情報は載せないので、もし、コメントする人…

常識と良識

こうした概念の問題にあたるときは、まずは辞書(広辞苑)を引いてみる。 常識 普通一般の人が持ち、または、持っているべき標準知力。 専門的知識でない一般的知識とともに、理解力、判断力、思慮分別などを含む。 良識 偏らず適切・健全な考え方。そういう…

人の振り見て

巷間、TOKIOメンバー山口さんのアルコール依存症が話題に上っている。彼がアルコール依存症なのかどうかはさておき、「依存症(中毒)」なるものに僕の意識が向いた。 僕が日常で目にする依存症は、スマホである。老若男女を問わず、町中はスマホ依存症患者…

ベクトルの混在した世界

「低欲望社会」と言われるようになって久しい。この言葉は2016年頃、経営コンサルタントの大前研一さんが名付け親のように記憶しているが、「若者の○○離れ」に代表されるような現象を指す。そして、僕はこれが従来の経済学が輝きを失う原因でもあり帰結でも…

まじめに真実を伝えるぞ。

胸襟を開いて真摯に、そして誠実に向き合えば、どんな人とも分かり合えるというのは人間関係における真実である。人の心に国境線はない。 北朝鮮の金正恩氏が中国を電撃訪問した。彼と彼の国の首脳部は国際的に信用に値する。訪中で得られた合意や決意は必ず…

順番を間違えるな

「科捜研の女」200回記念スペシャル「200の鑑定」(2018年3月15日放送)は、昨今の働き方改革やブラック企業、残業などの労働を巡る問題に対する番組からの1つの回答であったように思う。 番組では、日野所長が働き過ぎによって倒れたことがきっかけとなっ…

第4次産業革命の世界とは何か

昨年から、人工知能(AI)とかIoTとか自動運転車とか仮想通貨とかフィンテックとかを耳にする機会が増えた。こうした変化は、第4次産業革命と呼ばれている。簡単に歴史をおさらいしておくと、第1次産業革命は18世紀末以降の蒸気機関ないし水力による機械化…

ハレの日は戻らず

振り袖販売・レンタル業「はれのひ」(横浜市)が突然休業し、成人式に晴れ着を着られない新成人が続出した事件をめぐる一連の報道に接し、いろいろと日本文化が表出しているなぁと感じた。本文を始める前に、まず被害者の皆さんにお見舞い申し上げます。 さ…

民意という至高の声

都議会議員選挙が終わってから、マスコミ報道でチラホラとお決まりのような遣り取りを耳にする。番組を変えても局を変えても同じだから、少し異様なものも感じる。次の遣り取りを耳にしていないだろうか? マスコミ「小池チルドレンが誕生し、議会(立法府)…

豊田真由子議員の騒動

「お前、頭がオカシイよ!」 「支持者を怒らせるな!」 「このハゲー!」 「ちーがーうーだろ!」 「生きてる価値ないだろ」 この一週間、テレビから流れに流れ続けた豊田真由子衆議院議員の暴言。暴言に加えて暴行までしていたという。文部科学大臣政務官ま…

本質的モノの見方

少し前から政府が「働き方改革」を推進している。日本人は「エコノミック・アニマル」だと海外から揶揄され、働きバチに喩えられてきた過去からすると、社会風潮の移り変わりを感じずにはいられない。僕が少年だった頃の常識はどんどんと覆っていく。「亭主…