学際知の地平

ポストモダン・ポストナショナル・ポストグーテンベルク・ポストヒューマンな時代に不気味な民主主義を考える

哲学思想

論理と人情

先帝陛下のご兄弟は、秩父宮様、高松宮様、三笠宮様がおられ、三笠宮様には寛仁親王殿下、桂宮様、高円宮様がおられたが、すでにお隠れになられた。今上陛下のご兄弟には常陸宮様(81)がおられる。皇位継承者は徳仁親王殿下(57)、文仁親王殿下(51・秋篠…

楽観的に目標を見て、悲観的に手段を考える

昔、自分の影響力が自分のみだった頃、あるいは友達と対等に接している頃、僕の発言は自由気儘に思った通りを言っていれば済んだ。ところが、いやしくも教壇に立つようになると、その発言は「回答」ではなく、ある種の「正解」になってしまうのである。僕の…

表世界と裏世界

久方ぶりの更新である。言い訳にしか過ぎないが、年度の終わりと始めは目を回すような忙しさで、ブログ執筆を怠けていた。この間、各方面から何人か書くように促されたが、今日の今日まで延ばし続けてしまった。 さて、今回のテーマであるが、森友学園問題を…

ポスト・ヒューマンについて

つい先日、インターネットを利用して、アメリカ合衆国から商品を購入してしまったが、これは決してトランプ大統領への協力ではない。Buy Americanでアメリカ合衆国の富創出の枝葉に参加してしまったが、この商品を注文したのは就任演説以前である。こう言い…

ポスト・グーテンベルクについて

新春特別企画4回シリーズの第3回目は、「ポスト・グーテンベルク」についてである。前回までと同じ要領で、「ポスト」は「~の後」という意味なので、今回は「グーテンベルク」についての話から始めたい。 グーテンベルクは、ヨハネス・ゲンズフライシュ・…

ポスト・ナショナルについて

新春特別企画4回シリーズの第2回目は、「ポスト・ナショナル」についてである。第1回目と同じ要領で、「ポスト」は「~の後」という意味なので、今回は「ナショナル」についての話から始めよう。「ナショナル」とは「国家の」とか「国民の」という意味の…

ポスト・モダンについて

新春特別企画4回シリーズとして、当ブログの時代の捉え方について、第1回目は「ポスト・モダン」について扱う。実はこの「ポスト・モダン」は言葉としてよく耳にするものの、各論者の文脈によってさまざまに定義され、これと明確な姿を描けない。実に曖昧…

知の源泉としての哲学

この画像は、とある本屋さんの一角である。「哲学」という言葉が面と向かってタイトルにある本が多いことに驚く。少し前には「哲学」は難解で、なんとも近寄りがたいものとして敬遠されてきたように思う。せいぜいがビジネス書として誰かの「人生哲学」とか…

差別とはなにか

NHKの連続テレビ小説「あさが来た」がいよいよ最終週になる。月曜~土曜まで毎回を楽しみに視聴してきたので、とても悲しい(涙)。明治創世期の日本がどのような歩みを進めてきたのか、教科書にはない地方の話を知れるだけでなく、そこに生きた人々の姿を…

フーコーさんは言いました

「自己監視システム」は近代以降の人間社会のどこにでも見られる。自分の中に監視者がいて、その監視者がもう一人の自分を常に監視しているシステムのことです。これは日常的には「自律」とか「良心」という言葉で表現されているようなものです。 そもそも、…

「2ちゃんねる」を好きな理由

僕は結構「2ちゃんねる」が好きだ。一つには歯に衣を着せない本音が垣間見えるからだ。本来であれば口にすると社会的関係が傷ついたり人格を疑われたりすることから表に出せない感情を、匿名掲示板ゆえに率直に表に出しているからである。人は理屈通りには…

信念について

「信念」は英語で表すとfaith、beliefである。faithはラテン語で「信じること(fides)」が語源であり、これは「信仰」という意味により近い。beliefはドイツ語の「神を信じる」というglaubenが元になったとも言われている(他説あり)。ということは、西洋に…

境界線を意識すること

今日でブログ開設から6ヶ月が経ちました。いつも読んでいただき、ありがとうございます。ブログは「表現の自由」の手段ツールの1つですが、これについて今日は考えてみたいと思います。 「表現の自由」は「表現の暴力」と紙一重である。あるものが「表現の…

理想の自分の作り方

価値観というのは、非常に扱いにくいものである。それは個人から集団に至るまで、さまざまなレベルの思考傾向を包含している言葉だからである。かつ、他者の価値観を尊重せねばならないから、なお一層、厄介なものである。 たとえば、「価値観の不一致」を理…

今年は80投稿越えを達成しました

当ブログは、今年2015年8月15日にスタートした。その日から大晦日まで138日間ある中で、記事数は80投稿を超えた。単純計算で1.6日に一度は投稿してきたことになる。最初の宣言記事などもあると思えば、まぁ、2日に一度の投稿という数値であろうか。もっと…

時間の見える化

さて、昨日に続いて手帳術の話をしようと思う。 バーティカル(縦書き)であれホライゾン(横書き)であれ、1日の予定を書き込んでいると、特に予定がないところは白紙になる。これは相手のある予定を書き込む、あるいは自分の目標なりルーティンなりを書き…

手帳の使い方

年の瀬も迫り、いよいよ新しい手帳に書き込み始めることも多くなった。インターネット上には多くの人が手帳術を紹介し、また、手帳術に関する書籍雑誌が溢れている状況で、いまさら僕が参加したところで、誰かの二番煎じであろうとは思う。しかし、大海の一…

振り子のバランス

師走に入って小説を一つ二つ手に取り、感じたことがある。 小説や漫画を含めて、昔の作品には作者の思い、すなわちテーマであるとか主義主張であるとかを伝えようとする作品が多かったように思う。そういう思いがあって絵筆を取る経緯があったのではないだろ…

感性は教養に裏打ちを受ける

なにを美しいと感じるかは、実は対象物に拠るものではない。美は対象物それ自体に内在しているものではなく、受け手がそれをどのように受け止めるかにかかっている。つまり、同じものを見ても、それを美しいと感じるかどうかは、観察者に拠るのである。なに…

反省するということ

一週間ぶりの更新である。やや日常の忙しさにかまけて、ブログから遠ざかってしまっていた。このことを反省する意味でも、今回は反省ということを考えてみようと思う。 われわれの精神活動では、後ろを振り返ってよくよく思い患うという表れ方をすることが非…

鳥瞰図の入手方法

頭がいいっていうのは、鳥瞰図(長期的ないし大局的なものの見方)を頭に描きだせることである。一つの事象を聞いて、他の9つのことに思考を巡らせられることである。個別具体的でバラバラな情報を有機的に総体として結びつけ、組み立てられることである。…

考えるということ

普段、なにげなく、「犬はかわいいね」などと言葉を交わすとき、「犬的ななにか」の共通点を漠然と思い描いている。この共通項を抜き出すことを「抽象化」という。「犬」といっても実に多種多様で、犬種だけでなく、年齢や性別、大きさ、毛並みなど、すべて…

論理の多様性

論理というのは筋道であり、その筋道に沿って流れていく言葉の群れに説得させられるか否かである。なにか対象を筋道を立てて考え、その立てた筋道を人に説明し、同時に相手の話を聞き、文章を読んで相手の筋道を理解していく。これがコミュニケーションであ…

あるべき姿

政治家、教師、警察官など、普通よりも高い倫理観を求められる職業がある。政治家は人を拘束する法を作るから、教師は人を指導するから、警察は人を取り締まるから、というのが理由であろう。他人のことをとやかく言うわけだから、「おまえが言うな」と言わ…

性格の受容

ある集団の中における個人を見ていると、ふと気づくことがある。その人には持って生まれた役回りがあるのだなぁ、と。 いい年をした大人ばかりが集まった会社組織の中でも、この人は小中高時代のクラスでも、こんなんだったんだろうなぁと容易に想像ができて…

無縁社会は人間社会の崩壊

人間は、集団の中で生きる社会的動物である。そこには当然のごとく、役回りが存在する。群れで生活する動物においても、同じように役割を持ち、分業をして生きている。ただし、人間社会は複雑な構造を持つに至り、なかなか互いの支え合いに気付けないでいる…

差別はダメ

女性は離婚後6か月間、再婚を禁止するとの民法の規定に阻まれ、結婚ができず、生まれた子どもの戸籍は無関係の前夫の戸籍に入るという事態が起きた。この悩みを抱えた交際中の20代の男女が15日、民法の規定は憲法に違反するとして、国に損害賠償を求める裁…

自己規定のススメ

「自己規定」という言葉をご存じだろうか。簡単に言うと、「私は何者なのか?」という問いへの答えを自ら生み出すことである。アイデンティティの自覚的確立である。商品などで言えば「コンセプト」に該当するものであり、そのものの性格をズバリ決めるもの…

読書をめぐる考察

町の本屋が消えている。「本屋が町に一つもない」という市町村は全自治体の約2割にあたる330自治体に及ぶ。大型書店の進出だけでなく、ネット書店やネット・メディアの充実もあって、品揃えに負ける町の本屋は衰退の一途にある。本屋を訪れる趣味のある僕に…

思うことと考えること

「~と思う」というのと「~と考える」は、あまり意識できていないことだが、実際には多くの人がこの2つを使い分けている。英語で "think" と引けば、「思う」も「考える」もともに訳語として載っている。しかし、これはともに同じ事象を指すとはならない。…